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by womenscrossing
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【設定】南青山五丁目午前十時――真利子と麻美のふたり話し

◆形態
40代前半(197x年生まれ)の女ふたりによるダイアローグ
◆人物
◇真利子: 主婦(子なし)
◇麻美: 独身クリエイター
*ふたりは高校以来の旧友
◆場所・時間
基本はタイトル通りだが、回によって変動する。
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by womenscrossing | 2016-05-18 23:24 | [連載]南青山五丁目午前十時

南青山五丁目午前十時――真利子と麻美のふたり話し【16】

【第16回】(2016/05/06)

麻:あ、おはよう……って、なにそれ、かっこいいじゃない! ランニングタンクトップだ。
真:そう! 買っちゃった。
麻:走ってきたの?
真:ううん。自転車。外苑東通りを。
麻:そのタンクトップ一丁で!?
真:そうよ。だってほかに何も着てないでしょ?
麻:やるわねー。あいかわらず。
真:でもわかるでしょ?
麻:もちろんわかるけどね。あなたがそうするのは。で、一応月並みなこと訊いておくけど、寒かったでしょ? 朝の8時じゃ。
真:そりゃ寒かったよ。だから気持ちよかった。
麻:でしょうね。うん、やっぱり筋が通ってるね。
真:まあ、こんな季節になっちゃったら、こうするしか楽しみはないでしょ。
麻:ちょうどGWも明けて、人も少ないしね。
真:そう、やっと私たちにとっての地獄のような日々から解放されたんだから、これくらい思い切ったことしないと。
麻:そうよねー。まあ私は家のベランダでハーブティー飲んでたけど。
真:あなたはそれでいいのよ。私はさ、これくらいしないと……、衝動がね。
麻:抑えられないよね。わかるわかる。私だって気持ち的にはそうしたいよ。タンクトップ一丁かどうかはともかく(笑)。
真:ま、私もね、今日一回やっちゃえばもういいんだけど。基本。
麻:まあね。暑くなってからそれやってもね。
真:やれないよー、そんな野暮なこと。
麻:うんうん。でもスピード感は欲しいじゃない。
真:だから深夜しかないね。
麻:そうね。コースは?
真:外苑西通り。
麻:思ったとおり(笑)。
真:そりゃそのシチュエーションだったらね。
麻:思いっきり車道をね。
真:そう。それしかないねー。帰りも、青山通りでOK。
麻:うーん、私もいままで何回かやってるけど、想像するだけでいい気持ちなんだよね。
真:ぬるっとした風でも許せるのは、それくらいだもんね。
麻:そうね。そして最後はうちに寄って、熱いジャスミンティーで締め。
真:またシャワー貸してくれる?
麻:もちろんよ。着替え忘れないでね。
真:そうそう、去年はさ、シャワーさせてもらって、からだにタオル巻きつけたままあなたのソファーで寝ちゃったよね(笑)。
麻:で、起きたら勝手にトースト焼いてコーヒー淹れてて(笑)。
真:起きてきたあなたに「いかが?」なんて言ってたね(笑)。
麻:あれは呆れたわ。
真:でもさ、都会のフリーの女の最高の贅沢だよ。
麻:あなたは主婦だけどね、それで(笑)。
真:あのときはさすがに怒られた。でもねー、怒られてでもしたいよ、ああいうことは。
麻:まあ私はかまいませんけど(笑)。
真:ああー、なんか今日のベーグルサンドはことのほか美味しいよ。
麻:そうね。でも私はあのときあなたが私に突き出した焦げたトーストの味が思い出されてしょうがないよ、いま(笑)。
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by womenscrossing | 2016-05-06 22:17 | [連載]南青山五丁目午前十時